研究紹介
     
 

~末梢筋交感神経活動の評価と糖代謝制御~

 主に細動脈を収縮させて血圧を制御していることで知られる末梢交感神経系だが、末梢の糖取り込みにも関与している可能性が報告されている。 本研究では、ラットの末梢筋交感神経活動と糖取り込みの関係について、マイクロニューログラム法による交感神経信号記録と、ノイズ除去処理による活動電位発現頻度解析から検討を行っている。 また、末梢交感神経を電気刺激することで糖取り込み機能制御を代行するシステムの開発も行っている。

(科研費 基盤研究(C) 23K11801 名古屋大・神奈川工科大との共同研究)

 

~培養心筋細胞に及ぼす脂肪酸の効果~

 重篤なダメージを被った心筋組織に対して、培養した心筋細胞を外科的に移植する手法はこれまでに度々用いられてきたが、その臨床効果にはまだ課題が残る。 培養された心筋細胞は生体内のそれと比べて拍動収縮力が圧倒的に劣ることが知られており、この理由の一つとして、培養環境と胎内での成熟環境との差異が考えられる。 細胞培養に用いる培地には脂肪酸がほとんど含まれない一方で、脂肪酸の一部はそれ自体が生理活性を有し、細胞の成熟・分化・代謝機能を調節していることが知られている。 本研究では培養液中に種々の脂肪酸あるいはその代謝物を添加し、再生医療への貢献度がより高い心筋培養方法の確立を目指している。

(公益財団法人高橋産業経済研究財団の助成を受けて進められています。)

 

 
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